井の中の大蛙は案外幸せかも
ご無沙汰ですね。月一投稿のつもりが、だいぶおサボりマンになっていました。
今回は現状の人生がうまくいっているという話とうまくいくためのヒントみたいなホラーです。
さて、今年度で社会人4年目を迎えたわけですが、この度めでたく昇級しましたとさ。夏ボーナスも査定マシマシで最高だぜ!といったところです。
つまりはそれなりに上司から評価されているというわけですが、ほぼ毎日定時で帰ってるしこれといった大きな成果を上げているわけでもないつもりでいるのになぜ?
いろいろ考えたところ、端的に言うと「重宝されているから」に他ならないなと。
僕の専攻は金属を中心とした材料工学なわけですが、弊社は金属材料を結構扱っているにもかかわらず、それなりの専門家がほとんどいないのですね。
なんとなくわかる人はいても、ツッコんだ話になると見解が出せない人がほとんどで、それなりの専門家たる人がワンマンでやっているような状態だったわけです。
そこでぽいその登場だァ!!!
そういう環境なので、大学では中の中か下にいた僕でも教科書片手に無双できるわけですね。実質金属材料ではNo.2なわけです。それ以外にも、化学を解る人も少ない(≒要は機械屋さんが多い)ので、こちらでもそれなりの地位を獲得できるわけです。
そう、強くてニューゲーム。
もしこれが、金属材料メーカーだったりそれなりの専門家が多い会社に入っていたら、おそらく中の中か下にいたことでしょうし、昇級も査定マシマシもなかったでしょう。
レベルの高いところで揉まれた方が自己研鑽にもなるのでは?という意見もあるでしょうが、社内におけるそれなりの専門家の地位を確固たるものにするための努力というのは必要なので、競争が得意かどうかによるんじゃないかと。僕は苦手。
捉えようによっては、会社という狭いコミュニティでオラついているということになるわけですが、周囲のレベルが高いところで縮こまって存在感のない平社員でいるよりは良くない??というのが僕の意見。
根本的には地方でブイブイいわせているマイルドヤンキーと一緒です。地元で就職し地元で遊び地元で結婚し地元に家を建て地元で子供を育て…でもあの人たち幸せそうじゃないですか?少なくとも就職して東京に出て寝るだけの部屋に高い家賃を払っている人たちよりかは。
彼らの視野はおそらくとても狭いはず。地元しか見えていないわけです。ただその狭い視野のおかげで下手に上を見なくて済んでいるのがミソ。
世の中の広さを知って自分よりももっと優秀な人がいて良い暮らしをしているなんてことを知らなければ自分がベストだって思い込めるわけですからね。
よく海外に行って考え方が変わったなんていう人がいますが(その程度で変わってしまう己の価値観はどんだけ芯がないんだという話はまた別の機会に)、日本の悪いところばかりが目についてしまう人もいるわけです。海外移住前提ならまだしも、日本に居続けるならば悪いことが増えただけで余計に住みづらくなってしまう。良いこともたくさんあるでしょうが、それならその時間と費用で日本の良いとこ探しをする方がよほど有意義だと思ってしまうのが僕ですね。
最近、幸せ指数世界一のブータンの幸せ具合がどんどん落ちていると聞きました。なんでも、ネットで世界のあらゆる情報が入ってくるため、他の国の暮らしを知ってしまったばかりに自分たちが実はそこまで良い暮らしをしていないんじゃないかということに気づいてしまったとかいう話。
SNSもそうですね。フェイスブックで他人の幸せ投稿を見ると自分の幸福度が落ちるとかなんとか。そりゃあみんないい話しかしませんからね。成功結婚名誉栄光富などなど。それぞれ別の人の投稿が一個の巨大で偉大な個人として認識してしまうわけですね。
知らぬが仏とはよく言ったものです。
そんなもの、知らなければ幸せだったのに。
不幸は囁いています。「ククク、お前は知りすぎた…」