血流が全てを制す
ついこの前、ジムをやめても歩いていれば健康になると言ったな。それは嘘だ!
いや、厳密にいうと歩くのすらめんどくさくなり、まるで体を動かさなくなった結果、春の妖気に祟られてしまい、体調を崩した。
特にここ数日はひどく、首肩周りの凝りから頭痛を生じ、仕事どころではないくらい具合が悪かった。
心の声(いや、わかっちゃいるんだ…昔から猫背で姿勢は悪いし体は硬いし画面凝視しがちだし運動不足だし…)
運動嫌いの人間、そうは言っても分かっていてもやる気にはならないんだなァ。
とはいえ、在宅勤務のデスクワークすらままならないくらいボーっとするし、首と肩はずーっと痛い。GWをゴロゴロウィークと読むことになってしまうのだけは避けたいと思い、「あなたが死ぬなら私も死ぬまでよ」と言わんばかりのヤンデレな重い腰を上げて改善策を探すのだった。
一応言い訳をしておくと、日々の生活習慣自体は結構まともな方だと思っている。
睡眠は11時就寝の6時半起床だし、毎朝ご飯卵納豆キムチを摂取しているし、夕飯だってまともなメニューで自炊している。
大した間食もせず、ジュースも酒もタバコもなし。
ただ唯一、運動不足ゥー。
運動不足の解消といっても、毎日歩くのすら断念した自分にとってはハードルが高い。
姿勢を良くするというのは漠然としすぎていて難しい。
デジタルデトックスは仕事上限界がある。
もはや打つ手がない。いやはや、人間の意志とはかくも貧弱なものか。
で、結局YouTubeでストレッチ動画を探して、何となくできそうなやつをやってみた。
いやもう効果抜群。結論は最初に述べる。これ大事。
以下所感。
メニュー①首まわし
まず床に座る時の股関節の硬さよ。ダイヤモンドより硬いんじゃないの。股関節は砕けない。
メニュー②首伸ばし
首後ろの筋がとにかく突っ張る。これは中々痛い。呼吸が止まる。だがしかし!呼吸を止めてはいけないッ!
明るくポジティブな自分をイメージして、エネルギーを生み出すのだッ!
メニュー③肩回し
これはできる。ただ、自分でもわかるくらい可動域が狭い。肘で大きな円を描くようにというが随分と小さな円。
これでは波紋は出せない…。
メニュー④腕交差
簡単なようでかなりきつい。肩甲骨の硬さが如実に出る。動画のお姉さんはニコニコしているが、その境地に達するにはあと何回再生しないといけないのだろう。
メニュー⑤足捻り
これもまあできる。「胸を開くと何となく自信がつく感じがするのだ。」ハム太郎サァン?
メニュー⑥キャットアンドカウ
これ、ポイントが良くわからない。どこを意識して伸ばすのだろうか。ちなみにどちらのポーズもキャットな気がするのは僕だけだろうか。
メニュー⑦猫の伸びのポーズ
肩から腕にかけてがとにかく痛い。凝り固まっている証拠。かなり効く。やべっ、床掃除してない。
メニュー⑧ふくらはぎ伸ばし
腿の裏が硬いので、綺麗な三角形にならない。中学校の数学で「面積を求めよ」と出題される歪な図形になってしまう。
積分は、忘れた。
メニュー⑨脇腹伸ばし
腿の表も硬いので、膝立ちの時点で既に痛い。脇腹も思いのほか硬く、せいぜい1時の方向にしか傾かない。
このままでは刻が止まってしまう。ザ・ワールド!
メニュー⑩太腿八の字
やっぱり腿の表が硬い。のけぞる格好には流行り廃りがあると思っているのだが、僕の頃はマトリックス。多分その下はイナバウアー。今は…?
メニュー11?
なんと命名したらいいかわからない上に、数字変換が○で囲まれなくなってしまった。ここらまでくると結構汗をかいて体が熱くなっている。
僕の体力と漢字カナ変換の限界が来たようだ。
メニュー12腰のストレッチ
息を吐きながら体の力を抜いてくと膝が自然に床に近づいていくというが、床と膝に同極のネオジム磁石でもついているんじゃないかってくらい膝が浮いている。床が冷たくて気持ちいい。
メニュー13手足ぶらぶら
脱力して手足を揺らすというのは案外難しい。どうしても力が入ってしまう辺りが凝りの一因だろう。
さて、これで12分。直前まで続いていた頭痛は嘘のように消え、何だかスッキリした気分になった。
凝りがほぐれたことによって、血流が良くなったからだろう。
これを毎日続ければ、いずれスタンドが出せるようになるかもしれない。
…なんか趣旨変わってない?