胃の不調だった話(後編)
7月は不調なりにそこそこ普通に食べていた。ただ、食後にとにかくお腹が張る。でもって消化不良。それでもお腹は空くのだから困ったものだ。
そして、悲劇は夏休み中にやってきた。
連休前半にGotoキャンペーンを利用して彼女と金沢に行った。2泊3日で車で、である。2日目がとにかく暑く、金沢城やら兼六園やら観て回ったが、とにかく暑い。とにかく、暑い。大事なことは以下略。
この日も普通に食べていたが、夕飯を食べた後の胃の調子がどうにもおかしい。鈍痛がジワジワと来て、ぐったりしていた。
ちょっと収まったのでとりあえず寝た。明日には治ればいいな。8号線経由で海沿いを走って楽しく帰れればいいな。
と、眠りについたのも束の間、夜中の1時頃に激痛で起きた。
とにかく胃が痛い。これは穴が空いているに違いない。冷や汗がヤバい奴である。略して冷奴。なんてふざけた事を考えている余裕はない。
救急車を…とも思ったが、とりあえず胃酸を抑える薬を飲んで数分で落ち着いた。ねぇ、疲れたよ、胃の痛みラッシュ。倒れるようにして寝た。
翌日の朝はまるで何も喉を通らなかった。せっかくのホテルの美味しい朝食が食べられず、結構悲しかった。それどころか、ずっと胃のあたりに鈍痛がする上に気持ち悪い。多分に、前日の暑さにやられて半分熱中症にでもなっていたのもあるだろう。
帰りはもう必死だった。といっても助手席でぐったりしているだけだったが。
隣に病人を乗せながら金沢~埼玉を1人で運転してくれた彼女には頭が上がらない。これで感想が疲れたーで済むのだから強すぎる。
さておき、翌日にはまた病院に行った。冷奴でヤバ奴でうんたらかんたらと説明し、いい感じに治る薬でも出してくれるのかと思いきや、「暑さで内臓が疲れてるのかもねー」と言われ、痛み止めの頓服薬を追加で貰っただけだった。
なんてこった。パンナコッタ。カルカッタ。
ギャグであって欲しかった。
その後数日大したものは食えず、食べてももたれたり次の食事は喉を通らなかったり。
そんな中念願のGT-Rを納車し、ちょっと元気になったものの全力で喜べない。これまた悲しい。
進行性の胃がんなんじゃないか?もう近いうちに死ぬのではないか?せっかくGT-R手に入れたのに死ぬのか。悲しいなぁ…
と、勝手にある事ないこと調べては妄想して気分的にもかなり辛かった。
この、病状を調べて病名を自分で決めつけてしまうというのがとにかく良くない、というのは知っていたのにやってしまったのが尚更良くない。ま、その良くない良くないと自分を責めるのも余計に良くないんだけどネ。
いよいよダークファンタジー(良くない病状妄想)化してきたところで、物語は急展開をみせるのだッ!
思いのほか長くなったので、(ファイナル)に続く……