アリスとテレスの矢

考え事が多いもので。

胃の不調だった話(ファイナル)

病院を変えた。

 

消化器科専門で優秀と聞く先生のクリニックにだ。今思うと、最初からこっちに通っておけば良かったというくらい診断が違った。

 

かくかくしかじかでー、とここ数ヶ月の病状を説明すると、とりあえず触診。「胃の動きが悪いねー」と先生。前の先生はそんなこと言ってなかったやんけ!と虚しいツッコミを入れつつ、なすがままに。

 

それから、ここまで貰っていた薬は大して効かないから全部不要と言われ、違う薬を1種類貰った。いや、効かないんかい!と空を切るツッコミをいれつつ、なすがままに。

 

「とりあえずこれで1週間様子みて、何ともなければOK。治らなければまた来て。」端的で分かりやすい物言いも含め、信頼出来る先生だなと感じた。断定されると余計な想像をしなくて済むものだ。

 

その後、確かに改善はしたが完全には治らなかったし完全に治したかったので、端的先生に再度診てもらった。

 

「心配だというのであれば胃カメラで検査しましょう。」二つ返事だった。このまま心配し続ける方が胃に悪い。今すぐやってくれ。とはいえ、予約の関係で数日後の実施となった。

 

胃カメラ当日。何も食べずに来てネと言われたが、そもそも大して食欲がないのだから無問題。無問題ってモウマンタイって読むの、今の子は知ってるのかね。

 

まず、喉の麻酔をするとのことでゼリーを口に含まされた。5分口に入れるだけで飲み込むなと言われたが、だんだんと感覚が無くなっていく感じと、そもそも口に物を入れておきたくない気持ち悪さとで3分半くらいで吐き出した。ぐえ。

 

動悸がしてきた。呼吸が荒くなって気持ち悪くて横になった。この辺は完全に胃の不調とか麻酔とか一切関係なく、ただの緊張と思い込みである。弱っちいったらありゃしない。

 

あ、でもここ病院だしなんか身体がダメそうでもすぐ対応してくれるしな、と思ってなんとか乗り越え、鼻の麻酔も施していざ胃カメラ挿入。

 

6ミリって意外と太いね。鼻から挿入し、喉を通過した辺りでオエオエし始めた。看護師さんに背中をさすられ、「吐こうとすると胃を傷つけちゃうからねー」とか「ゆっくり呼吸してー」とか言われるものの、身体が拒否する。

 

痛くないけど辛くないとは言ってないぜ!!

……

 

終わったあとは意外とすんなり復活した。随分長い間撮られていたような気がしたが、実際の撮影時間は3分程度であった。ムスカがギリギリ待ってくれる。

 

自分の胃の内壁の写真を見せられた。

「至って健全。潰瘍の痕も無し。ガンも無し。食道も炎症無し。一応ピロリ菌の検査もやっておこうか。おそらく出てこないけど。」

 

結局、その日から症状はストンと落ち着いた。今でもたまにもたれる感じはあるが、あの日々に比べれば何ともない。

 

特に病名は告げられなかったが、所謂機能性ディスペプシアというやつだったんだろう。器質的には異常は無いが、胃に関する諸々の症状が出るというもの。日本人に10人に1人はなるらしい。

 

後日ピロリ菌の検査結果も貰ったが、全くいなかった。なんだ、僕健康じゃん。経過の辛さに反してあまりにもあっさりと結末を迎えてしまった。

 

今回の教訓は以下3つ。

 

①体に異常をきたしたらすぐに病院に行く。多少の風邪ならともかくと言いたいが、今はCovidもあるわけで。

 

②餅は餅屋。医者は優秀な人を探し、その専門の専門にかかるべし。

 

③体を動かす。不摂生な生活ではないものの、慢性的に運動不足だった。これと猫背なんかが機能性ディスペプシアの根本原因だったりするらしい。

 

 

端的先生に、ありがとう。

効かない薬に、さようなら。

そして、全ての不調の回復に、おめでとう。