アリスとテレスの矢

考え事が多いもので。

泳げ!ない焼き君

僕は泳げない。

 

どのレベルかというと、25m泳ぎきれるか怪しい。しばらくプールに入っていないから、多分今は15mくらいしか泳げないだろう。

 

まず水に浮かない。泳げる人からは力を抜けば浮くと言われたけど、そんなものは無理だ。理屈とか浮力とかは知らん。他の人はどうか知らないが、僕は浮くように出来ていない。

 

かろうじてジタバタして浮いたようになったとして、息継ぎが出来ない。水の抵抗を舐めてはいけない。強烈に体力を奪われる中、あの程度の一瞬で息をしろというのは無理がある。

 

さらに頑張って息が続いたとしても、進まない。人間には水掻きもヒレもスクリューも噴射装置もないのだから進まなくて当たり前だ。

 

そして、これら水泳技術をまともに教えてくれる体育教師がいない。少なくとも僕が小学校から高校まで計12年間毎年水泳授業に苦しまされていた間、キチンと泳ぎ方を指導してくれる先生はいなかった。

 

泳げないからといって社会に出て不利なことは特に何も無い。泳ぐスキルを求められる職に就けないというだけで、数学が出来ないからといって働けないわけではないのと同じ。

 

ただ、何かが出来なかったあるいは出来ないまま社会に出てしまったということが少しだけ悔やまれる。

 

果たして、社会という大海原の泳ぎ方はちゃんと身についているだろうか……?