飛べねえ人はただの人
人の行動原理というか、何かを始めるあるいは継続することと何もせず休むことというのは飛行機の飛び方に似ているかもしれないと、ふと思った。
最近、上司が変わったことで(というか、前からの上司との間に中間管理職が一人入った)、以前に比べて仕事が少し忙しくなった。
とはいえ、基本的にほぼ定時なのは変わりなく、その上司が嫌な人とかでも全くない。
むしろ合理的に仕事が進むようになった一方で、今までなあなあにされてきた暗黙のルールとか無駄なこととかが改善されつつあり、それらの改善業務みたいなのが増えたりしている。
週一以上のペースで在宅勤務をしているわけだが、以前のようにゆっくり論文を読んだりウェビナーを視聴したりという機会も減り、タスクキラーと化すことが増えた。
これが嫌というわけでもなく、むしろあれこれやることがたくさんあるおかげで仕事の時間はあっという間に過ぎ去り、なんか今日も仕事したなあというちょっとした充実感もある。
かたや定時後は、買い物に行き、毎日夕飯を作り皿を洗い、適度に掃除をし、洗車に出かけ等…。何もしていない時間はほとんどない。
ぼーっとぐったりスマホを眺めたりYouTubeで動画を見漁ったりもしない。ちょっとした暇があれば、読みかけの本(漫画も含む)を読むなり、こうしてブログのネタを書いていたりする。
意識が高いとかそんなことは毛頭思っておらず、ただ「何かしていないと気持ち悪い」のだ。
ずっと前から今のような感じではなかった。以前はダラダラすることもよくあったし、無作為に2ちゃんのまとめサイトのリンクを追って数時間潰すこともあった。
けれども、そうやって一度ダラダラしてしまうと、次のアクションを起こすのにとてもエネルギーを必要とすることが実感としてあった。
要は、何をするにも重い腰を上げないとできない状態である。
この重い腰を上げるというのが飛行機でいうところの離陸過程であり加速過程であるわけで、最も燃料を使うところだと思う。
そうして、ある高度に達するまではグイグイ燃料を消費していき、あとは前に進んでいくだけとなる。
何かを一つやってすぐに休んでしまう人は、せっかく巡航高度に達したのにすぐに着陸してしまうので、次の行動に移るときにはまた離陸と加速を繰り返さないといけないので、とても疲れるのだ。
一度風に乗ってしまえば、場合によってはエンジンを使わなくともスイスイ飛んでいけるわけだが、それにはそれ相応の過程と継続が必要。
そんなことはわかってるんだけどね、という人は、きっと風の乗り方を知らないか、経験していないだけだったりするんじゃないかと思う。
僕がうまく飛べている自信があるわけじゃあないけれど、より高高度を音速の何倍もの速度で飛んでいる人たちが周りにたくさんいるから、そういうものなんじゃないかと思っただけ。
まあ、たまにはラウンジやお土産コーナーで楽しんだっていいんだけどね。